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北陸病院統計

平成29年度外来患者数


 ※このグラフは主要診療科の受診者数を表示しています。
 内科は初診患者数が最も多く、他の医療機関と同様、慢性疾患のほか、風邪などの短期治療も多いことが伺えます。 
 整形外科はリハビリなどで通院が必要となるため、総数では内科を超し、最も多い受診者数となっています。
 血浄は血液浄化センターの略で、人工透析などを行っています。人工透析は定期的に行う必要があり、旅行時は滞在先での人工透析が必要となるため、随時受け入れを行っています。
 健診は市町村が行っている検診や、就職時などの一般的な健康診断を指します。毎年1,000名を超える患者さんが受診されています。

平成29年度退院統計

年齢階層別退院患者数


 平成29年度退院患者を年齢別男女別、合計であらわしました。当院は小児科がないため40歳代から退院患者数が多くなります。男性は65〜69歳が最多となっていますが、80〜84歳の患者さんも非常に多くなっています。若年層での退院患者は主に整形外科で手術の患者さんです。

 男性では働き盛りの50歳代から増加しています。女性は85歳から89歳が最も多く、高齢化であることが伺えます。男女ともに日本人の平均寿命(男性81.09歳、女性87.26歳、平成29年度厚生労働省発表)を超えると減少傾向になっていますが、女性は平成26年度以降90歳以上で100人近い患者さんが退院されています。


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年度別件数、平均在院日数(平成25年度〜平成29年度)


 過去5年間の退院患者数と平均在院日数です。
 平成29年度は退院患者数が減少、入院期間は若干長期となりました。年齢が高くなるとともに平均在院日数は延びる傾向にあります。
 当院の男女比は男54.1%、女45.9%で、日本の男女人口比(男48.7%、女51.3%)と比較すると逆になっています。女性のほうが病気になりにくく、元気な方が多い傾向であるといえます。
 内科、外科は男女比に大きな差はないようです。特に外科は男女ともに平均在院日数が同じであることから、男女による治療経過の差がないことが伺えます。
 泌尿器科は診療科の特性から男性のほうが多く、入院期間も短期になっています。
 整形外科では男性はスポーツによる怪我の治療を目的としている場合が多く、平均在院日数もやや短期傾向であると言えます。女性は骨粗鬆症による圧迫骨折や変形性膝関節症などの慢性疾患の方の入院もあるため、やや長期傾向です。
 最近はサービス付き高齢者住宅や有料老人ホームなどの介護施設へ入所することも多くなり、退院後の療養を安心して行うために医師、看護師、社会福祉士など多職種による調整を行っています。また、開放型病床というベッドを確保し、入院中から紹介医と連携して治療を行っているため、退院後も安心して紹介医で治療を継続していただけます。


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退院患者治療実績〈手術_平成27年度〜平成29年度〉

 平成27年度から29年度の退院患者の手術件数です。
 内科は内視鏡やカテーテルを中心とした低侵襲(体にかける負担が少ないとされている)治療を行っています。胃や大腸のポリープ、早期癌の内視鏡を使用した切除をはじめ、冠動脈(心臓の血管)の血流が損なわれている場合、ステント(拡張することができる網目状の小さな金属製の筒)を主に手首の動脈から挿入する手術を行っています。
 外科は胸腔鏡や腹腔鏡などの体に大きな傷跡が残らないような手術を行っています。また、最近は胸水・腹水濾過濃縮再静注法という肝硬変やがんなどによって貯まった腹水(又は胸水)を濾過濃縮(ろかのうしゅく)して、アルブミンなどの有用なタンパク成分を回収する治療法も増えており、患者さんのQOL(生活の質)が低下しないような治療も行っています。
 内科、外科ともに血管塞栓術というカテーテルを使った治療を行っており、近年増加傾向となっています。これは、細い管(カテーテル)を血管内に入れ、血管を塞ぐための物質や抗癌剤を注入する治療で、当院では肝臓のような血液の多い臓器に抗癌剤を注入することなどを目的として行っています。
 整形外科の関節鏡視下肩関節手術数は県でもトップクラスの実績で、同じ肩でも病状に応じた手術を行っており、上位には「肩」のつく手術名が並んでいます。このほか、半月板(膝のクッション)の縫合、前十字靭帯再建術といった膝関節を中心として足関節においても関節鏡手術を行っています。人工膝関節の手術も行っていますが、関節温存の可能な「骨切り術」を積極的に行っています。
 泌尿器科は主に手術用内視鏡を用いた手術を行っています。二番目に多い体外衝撃波腎・尿管結石破砕術とは、腎盂、腎杯、尿管、胆道系の結石が適応となり、衝撃波を使用し結石を破砕する治療方法です。メスを使わず無麻酔で行うため、入院期間は手術当日を含めて主に1泊2日となります。

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検査

内視鏡

KKR北陸病院北陸病院 胃、食道ESD症例推移

 平成29年度に当院で行った内視鏡検査数です。
 上部内視鏡は胃カメラで、主に口から挿入し検査を行いますが、当院では鼻から挿入する方法も採用しています。鼻から挿入する場合に使用するのは直径5mmほどの小さな内視鏡で、通常の約半分の太さです。喉の反射が強く「おえっ」となる方にはご好評をいただいています。自治体による検診が行われている5月から10月は件数が多くなっています。
 下部内視鏡には大腸全体を観察する全大腸内視鏡検査と、直腸とS状結腸のみを観察するS状結腸内視鏡検査があります。S状結腸内視鏡検査前に食事制限は不要で、浣腸を行うだけで検査ができます。S状結腸内視鏡検査には、日本人の大腸がんの中でも発生率の高いS状結腸癌や直腸癌の死亡率減少効果を示す十分な証拠があるとされてています。また、検査中に小さなポリープが見つかった場合、内視鏡的に切除することができます。全大腸内視鏡検査のうち、約15〜20%で内視鏡的ポリープ切除術が行われています。
 ESDとは内視鏡粘膜下層剥離術の略で、がんなどの腫瘍を内視鏡的に切除する新しい治療法です。ガイドラインに沿って治療を行っており、その数は徐々に増加しています。手技も安定し合併症も少ない治療です。
 消化器内科医は病理医とともに週1回、ESDを行った全症例について詳細な評価検討を行っており、診断および内視鏡診断能力向上に役立てています。
 近隣の先生から精密検査や内視鏡治療目的の紹介も多くあります。

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がん治療

がんstage分類〈平成27年1月〜平成29年12月診断分〉

T
U
V
W
不明
総計
0
89
9
6
7
2
113
大腸
19
38
15
24
15
4
115
肝、胆管
0
15
6
2
6
5
34
0
41
10
9
14
17
91
乳房
7
20
11
1
0
4
43
食道
9
4
2
0
1
1
17
膵臓
0
8
8
5
16
2
39
前立腺
0
42
3
4
6
3
58
腎、尿管
12
11
5
0
2
6
36
その他
0
6
2
1
3
17
29
47
274
71
52
70
61
575

 

がんstage分類<平成25年度〜平成27年度>

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年度別がん診断件数〈平成27年1月〜平成29年12月診断分〉

部位コード
平成27年度
平成28年度
平成29年度
総   計
43
39
31
113
大腸
48
38
29
115
肝、胆管
10
11
13
34
28
29
34
91
乳房
20
12
11
43
食道
4
10
3
17
膵臓
12
13
14
39
前立腺
17
25
16
58
腎、尿管
10
13
13
36
その他
1
18
10
29
193
208
174
575

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がん来院理由〈平成27年1月〜平成29年12月診断分〉

来院経路
平成27年度
平成28年度
平成29年度
総   計
がん検診・健康診断・人間ドック
62
53
43
158
その他(症状受診含む)
74
80
57
211
自施設で他疾患経過観察中
57
61
51
169
不明
0
14
23
37
総計
193
208
174
575

がん来院理由<平成25年度〜平成27年度>

来院理由別stage分類<平成25年度〜平成27年度>

 平成27年1月から29年12月に当院で診断されたがんの状況です。平成28年1月診断分よりがん登録が法制化され、当院以外で「がん」と診断された方も対象となったため、「不明」の件数が増加しています。
 胃、大腸、肺のがんが多く、進行度の低いstageTが半分以上を占めていますが、stageVやWのような進行したがんも少なくありません。
 最も多いのは「胃癌」、次いで「大腸癌」、「肺癌」となります。どれも外科的治療が第一選択ですが、どちらかというと「胃癌」は内視鏡手術が主となる初期の患者さんが多い傾向にあります。大腸癌は健康診断で「便潜血(便に血が混じった状態)」と判断され、検査を行った時に発見される場合は、超早期であることもあり、stageTより低いステージとなり、約1割を占めています。一方で、大腸癌、肺癌はstegeW(末期)の件数も多い傾向であると言えます。肺癌は早期であれば手術治療を行いますが、転移や再発例の場合は患者さんに最善の治療を考え、十分話し合った上で治療を行っています。また、緩和治療にも取り組んでいます。
 がんの診断を受けた受診理由として、「その他(症状受診含む)」や「自施設で他疾患経過観察中(例:通院中に行った検査での発見、入院時の検査での発見)」が主流ですが、「がん検診・健康診断・人間ドック」も3割近くあります。どの受診理由もstageTが最も多くなっていますが、自主的に来院した場合は進行例が多い傾向となっていますので、日頃から意識し、気になった場合は早めの受診をお勧めします。

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臨床評価指標(クオリティー・インディケーター)

医療の質

 日本病院会のQIプロジェクトは、平成22年度に厚生労働省の補助事業として実施された「医療の質の評価・公表等推進事業」が前身となります。補助事業の終了後、日本病院会会員病院の医療の質を継続的に向上させるプロジェクト事業として位置付けられました。「自院の診療の質を知り、経時的に改善する」ことを目的とし、医療の質を測定、評価、公表するための指標の検討や病院の運営管理の手法に組み込むことを促す指標として院内の各部署やDPC(入院医療費制度)のデータを用いています。
 北陸病院は平成27年度よりこの事業に参加しており、今回紹介する指標は入院中の褥瘡(床ずれ)発生率、尿道カテーテル使用率とそれに伴う尿路感染症、転倒・転落発生率、糖尿病HbA1c血糖コントロールの数値です。青が北陸病院の指標、赤が参加施設の全国平均となっています。  
 データを取りまとめ、データを有効に活用することで、より良い医療を提供できるよう取り組んでいきたいと考えます。



褥瘡発生率

 褥瘡発生率は入院時に褥瘡(床ずれ)のなかった患者さんが入院中に真皮までの損傷(皮膚にごく浅いくぼみが見られる状態)が発生された割合をさします。褥瘡(床ずれ)を発生させないために、リスクが高いと判断された場合は褥瘡委員会のメンバーが評価し状態に合わせたケアを行っています。当院の褥瘡発生率は全国平均と比較して総合的に低い傾向になっています。
 尿路感染症は医療関連感染の約40%を占め、そのうち66〜86%が尿道カテーテルなどの挿入が原因といわれています。腎盂腎炎、敗血症など重症な感染症を引き起こす場合もあります。当院の尿道留置カテーテルの使用率は全体的に低く、尿路感染症の発生率は感染防止の取り組みの成果が表れているといえます。万が一、尿路感染症が発生した場合は現場を把握し適宜指導を行うなど発生率を抑える活動を行っています。
 入院中の転倒・転落の発生率は総合的に全国平均値と同等といえます。入院中の転倒・転落などで本来の治療以外の治療のために入院期間が長引くことのないよう、病棟内での取り組みなどを医療事故防止対策(MRM)委員会や看護部主任会議で検討し、再発防止に努めています。
 糖尿病の血糖コントロールは外来患者さんのHbA1c(過去1〜2ヶ月の血糖状態を把握できる数値)の正常値の割合を示しています。数値が高いほど治療が良好といえます。当院は概ね全国平均と同等かやや高い傾向となりました。血糖のコントロールが悪いと合併症のリスクが高くなりますので、糖尿病療養士によるフットケア外来や看護師、管理栄養士による透析予防の指導、栄養食事指導のほか、教育入院なども行っています。